古稀日記 6月17日 【La Tresse】

書店で本を見て買うというのは都会人の贅沢。うちの前の道をキジが歩く田舎住まいの私はインターネット書店(大河)で買います。私の本探しのアンテナは偏っています。村上春樹さんがエッセイでDonna Tarttを評価していたのを目にした年は、The Goldfinch, The Secret History, The Little Friendの3冊を読むことに終始しました。 敬和に出講していた間は、図書館の新刊紹介コーナーがありがたかった~! 

ひーさんも私もどこに行くにも読むものを持って行きます。仲良しのはなびママも筋金入りの本の虫で、2004年の大洪水でお家が浸水して停電の夜、避難用のライト付きヘルメットをかぶって本を読んでいたんですよぉ。

「三つ編み」という小説をAiko先生がプレゼントしてくださいました。 この小説は2017年で発表され評判になっていたそうですが、そんなことも全く知らずにいました。 

すぐ読み始める誘惑と戦い、眠りの国に行く前の黄金の時間に読もうと枕元に置きました。何日もかけて楽しむつもりでしたが、止まらない。翌日の昼間に読み終わりました。

インド、イタリア、カナダの3人の女性の物語が交互に語られ、最後に1点に繋がります。「いわゆるフェミニズム小説」と解説されていますが、私はグローバリゼーションの中で勇気を出した3人の女性の物語と思います。

原作はフランス語で、La Tresseは三つ編み。翻訳された小説を読むと原書を読みたくなりますが、この「三つ編み」は翻訳とは感じられない、最初から日本語で書かれたのではないかという感触で、フランス語の原書で読んでもこれだけの深い理解には到達できないでしょう。

Thank you, Aiko sensei, for opening my eyes to this beautiful and powerful story.