Step 1 ) 短母音5つ、子音21を知っていると、簡単な音の足し算ができます。
b + a + t = batが読めたら、cat, hat, mat, ratが読めますね。これらの単語は -atで終わるfamily wordsです。Family wordsのワークシートをご覧ください。リストを印刷し、ページ下部から折り畳みます。上から順に読みます。
少人数のグループに1枚配布して練習させます。1人が先生役になったり、全員で早読みをしたり遊んでfamily wordsに慣れます。ワークシートをダウンロードして活用してください。
ここでsoft cとsoft gについて知っておきましょう。cの音は[k]ですが、eとiの前では[s]になります。例:cent、city。gの音は[g]ですが、eとiの前では[dʒ]になります。例:gentle、giant.
Step 2) 長母音(アルファベットの名前)には色々ありますが、まずは前回お話しした「ブタのシッポ」eのルールを見てみましょう。このeは、silent eと言います。沈黙のe、つまり読まないからです。このeは、短母音を長母音に変えるのでmagic eと呼ぶ人もいます。日本にフォニックスを普及させた第一人者の松香洋子先生は、前の母音に「どうぞ、どうぞ」と道を譲るpolite eと名付けられました。
cap + e = cape、kit + e = kite、pet + e = Pete、cut + e = cute、hop + e = hope
Step 3) 2文字の長母音もあります。2つの文字を1つの音素として読むのに慣れると読める単語が増えます。
ay, ai: day, stay, rain, pain
ea, ee: read, see
ie: tie, pie
oa, ow: coat, row
ue, ui: blue, fruit
ou, ow: house, cow
au, aw: August, strawberry
oo: book, school
oy, oi: boy, coin
Step 4) 2文字子音(3文字もあります)がわかると、さらに読める単語が増えます。
ch: change
sh: shop
tch: catch
th: mother, thin
ph: phone
wh: what, whale
ck: duck, kick
ng: king, long
まとめ)これらのルールを一度に全部教える・学習させるのは合理的ではありません。子どもが、「これはなんと読むの?」と質問した時に、対応するルールを教え、そのルールで読める単語をいくつか提示します。そうすることで、英語を読むことに自信を持たせます。
そして、sight wordsについても、知っておきましょう。英語の単語の65%はフォニックスのルールで読めますが、読めない単語もあります。それをsight wordsと言います。 Sight wordsは覚えないとなりません。例えば、the、you、one、twoのような頻度が高い単語が多いので、母語話者の子どもも、フォニックスを学びつつ、sight wordsを学習します。
フォニックスは、読めるようになったら忘れても良い学習です。フォニックスのルールを知っているかどうかではなく、実際に声を出して読めるかどうかが重要です。Step 1を知るだけで「あ、そういうことか。英語を読むの簡単!」とどんどん読む子どももいれば、なかなか会得できない子どももいます。一人ひとりの子どもが知りたい時に知りたいことを教えてあげる先生になりましょう。
ワークシートは、下記からダウンロードすることができます。