Reading Togetherは、「一緒に読む」ことですが、私は「参加する読み」とも呼びます。読み聞かせという概念を捨て、子どもと一緒に全身(眼と耳と手足)を使って絵本を楽しみましょう。
前回で説明したように、「参加する読み」を始める時は、ビッグブックの表紙を見せて「Now, we’re going to read this book in English. The title is The Very Hungry Caterpillar.」と言います。この英語は先生がどの絵本を読むときも同じパターンにします。何度も授業をしている学級では、この英語を聞くと子どもの英語スイッチが入って「あ、これから英語の絵本だな。先生はたくさん英語を言うんだな。」と感じていることがわかります。
表紙をめくると中表紙が現れます。「The Very Hungry Caterpillar by Eric Carle」と読みます。「エリック・カールって聞いたことある。」などと言う子どももいるでしょう。様々な色の丸が並んでいます。ここで「レッド!」のように言う子どもがいたら「Good! Red! よく知っているね。」とこたえると良いでしょう。子どもが日本語で発話したらそれを英語で言って聞かせることをrecastと言います。タイミングよくrecastしてやると、子どもはすぐに覚えます。
中表紙をめくると太陽の絵が見えます。「おひさまだ!」「そうです。 The Sun. 英語でthe sunと言います。」とrecastしてやります。
ページをめくると夜の場面です。子どもが何か言ったらrecastします。「これは朝かな、夜かな?Is this in the morning, or at night?」と問います。A or B?のようなchoice questionで問いかけるときは、Bを正解にします。子どもは聞こえたばかりの単語を繰り返すことで正解できます。「夜!」「ナイト!」「どうしてわかったの?」「だってお月様が出てる。」「That’s right. Point to the moon. Good. 他に何が見えますか?」「卵!」「Good! An egg. Is it big or little?」と、bigを大声で、littleを小声で言います。
このように絵について話し合ってから「では、英語を読んでみます。 (moonを指差し) In the light of the moon(eggを指差し)a little egg lay on a (葉っぱの形を指でなぞりながら)leaf. 」子どもは、本文の中の意味を伝える言葉を聞いたり言ったりしたあとなので、英語を聞いて「わかった!」と嬉しくなります。
ページをめくると大きな太陽のオレンジ色が暖かい光のように子どもたちを明るい世界に迎えます。太陽の絵を指差してみましょう。中表紙で覚えた「サン!」と言う子どもがいますよ。
ここからはページごとに曜日が変わります。「読む前の準備」として、曜日の歌を歌っておくと「参加する読み」が楽しく容易になり、曜日の絵カードをボードに貼っておくと理解の助けになります。
「(Sundayの絵カードを指差して)One Sunday morning(the sunを指差し)the warm sun came up and -pop! 」グーに握った手を見せ、パッと開いて見せながら pop!と言います。「みんなもやってみましょう。
Show me an egg. Good! Pop! out of the egg came a tiny and very hungry caterpillar.」tinyは小さい声で、hungryはお腹を撫でながら言います。caterpillarは、人差し指と中指を合わせてくねくねさせて見せます。「Good! A tiny and very hungry caterpillar.」
英語の量が少ないので、このように身体表現をしながら、読み進みます。
参加する読みのスクリプトを下記のボタンからダウンロードして活用してください。