オンラインで授業をする場合、先生は1人で大きいspeaker window、視聴する子どもたちは1人ずつの小さいウィンドウに表示されます。先生はマイクを使用しますが、視聴する子どもは音声無し(ミュート)で参加します。発言する時は、その都度ミュートを外します。
つまり、先生と子どもが「対話」するには、いくつかの手間ががかかります。時間がもったいないですし、子どもが再度ミュートに戻さないと、その子どもがspeaker windowに映ってしまうこともあるでしょう。
子どものミュートを外さないで先生1人で「対話」を教えるにはどうしたら良いかと考え、資料・教材の棚を眺め、久しぶりにBearを引っ張り出しました。
このBearは、Mary Slattery著「Teaching with Bear」のパペットです。脚が付いているパペットをメインに、Mary先生が指導書とDVDを製作し、2008年にOxford University Pressから出版されました。
Mary先生とは、20年くらい前にBritish CouncilとOUP共催のサマーセミナーの講師を一緒に勤めました。東京のセミナーの後、大阪でも開催し、多くのことを学びました。
このBearはOliverと名付け、京美先生のBearにOliviaと名付け、先生2人、パペット2匹で小学校の授業をしたこともありました。その時の様子を記します。
Oliverはイギリスから来たので英語が話せますが、先生(私)の耳元でこちょこちょと囁くので、先生が聞き取って子どもに英語を伝えます。Oliverは日本語がわからないので、子どもたちに「Oliverに英語で質問しよう」と言って、英語を話すモチベーションにします。
「Oliverは何歳か聞いてみよう。How old are you?って言いましょう。」Oliverは質問を聞いて、ちょっと考えてから、子どもに向かって腕を3回動かします。「わかりましたか?」「3歳?」「Yes, Oliver is three years old.」Oliverは自分の答が子どもたちに通じたので大喜びで飛び跳ねます。
数分後に、Oliverは先生の耳元で何か囁きます。「Are you tired? Are you sleepy?みなさん、Oliverは飛行機で旅をしてきたので、時差もあるし、疲れて眠いそうです。Oliver is tired and sleepy.寝かせてあげましょう。」と言って、Oliver専用の箱(蓋つき)or 抱っこ紐に収めます。
Oliverとの数分は、授業の最初のwarm-upとして、とても効果があります。もちろん、メインのアクティビティに登場させることもできます。