【Teaching Children Online #13】6月29日 オンライン授業

ウクライナの子どもたちとのオンライン授業13回目を振り返ります。

NGOウェブサイトの案内は「What are your favorite shoes? What kind of shoes do people wear at work? We will read “New Trainers” and “Whose Shoes?” Then we will review the Alphabet Chant. Did you draw your dream cake after the previous lesson? If so, please bring it and show it to the teachers and friends. 」としました。対象年齢は6~10歳。

New TrainersのKeynoteプレゼンは、前のページを振り返る代わりににそのページのクリップを見せたり、WilfとWilmaに注目させて名前を出現させたり、14ページのFloppyの視線を矢印付き点線で見せたり工夫しました。アニメーションを加えたKeynoteをぴろこちゃんに見てもらい、フィードバックをもらって準備しました。

New Trainersのキーワードはnewなので、ウクライナ語で[novyy]と聞かせたかったのですが、難しくて断念しました。

co-teacherの彩子先生に、2冊目の絵本「Whose Shoes?」を担当してもらいました。A shoe for every jobという副題の優れた写真絵本で、足元の写真のページをめくるとその職業の人の写真が現れます。人物の男女比も理想的ですが。1つだけsoldierの靴と全身写真ページは見せないことにしました。(ボランティア授業では戦争を想起させる絵や映像を見せないようにと言われています。)ギャラリービューで彩子先生の優れた「読み聞かせ」を聞きながら、子どもの様子を見ました。彩子先生は、絵本の後、現在9歳の凪くんのbaby shoesと新しいスニーカーの実物を見せました。Chipのnew trainersとそっくりのスニーカーで、2冊の絵本の繋がりが生まれました。また、Whose Shoes?にはbaby shoesのページもありましたから、絵本の振り返りにもなりました。

先週お話しした、小学校の先生がこの日も参加されました。授業終わりに数分お話ししました。私はお聞きしたいことがたくさんありました。「小学校1年生から英語は必修で、週2回授業。教材はOxfordがウクライナのためにカスタマイズしたテキストや、ORTなど。英語のreadingは2年生で始める。クラス定員の28人を2つのグループに分けて学科指導する。特別支援学級の定員は5人。」など教えてくださいました。「ウクライナに来てください、日本に来てください。」と笑顔で、そして両手でハートを作ってお別れしました。モデレーターのAさんもハートを作っていました。週末にキーウが爆撃されていたので、とても心配していたのですが、オンライン授業という接点で、ウクライナの子どもと先生、日本の私たちが笑顔を共有できました。

6月28日 オンライン授業 New Trainers, Whose Shoes?

1)入室して、まずはDid you draw a cake?と問いかけた。先週の授業の間にケーキを描いた子どもが複数いたが、今日絵を持ってきた子どもはいなかった。モデレーターのAさんに先週のサポートのお礼を言い、子どもが答える英語が数字だけでは簡単すぎて連呼してしまうので、これから英語のセンテンスで答えさせるようにすると話すと頷いてくれた。

2)Good morning song. の後、What’s the weather?を絵カードうちわで。カレンダーのプリントアウトを見せ、todayのウクライナ語 [sohodni]と言いながらJune 28thを指差した。Today is June twenty-eighth. Can you say it?と復唱させた。一言で良いから、子どもたちの母語を言いたい。ウクライナ語の単語を言うと、モデレーターのAさんが「よし!」という感じでニッコリしてくれるので勇気付けられる。

3)Today we will talk about shoes. What kind of shoes do you like?と始めると、Adidas, Nikeなどと答えた。They’re popular in Japan, too.と返した。

4)絵本:画面共有してキーノートを見せる。ORTを知らない子どもがいる可能性があるので、Chip, Biff, Mum, Dad, Kipper, Floppyの順に出現させ、1枚のスライドで familyを紹介した。公園の場面で登場するWilfとWilmaも含め、人物の名前を何度も復習するようにした。絵を見て話し合い、問いかけ、子どもはミュートを外して意見や考えたことを言う。本文を読む前に、Let me read the story. と定型を言う。こうすると、私が英語で話しかけているのか、本文を読んでいるのか、区別がつく。2本目の下線をワイプさせると複数の子どもが一緒に読む。その後、ひとりでで読みたい子どももいる。子どもの英語は概ね英語らしい発音である。英語が母語かと思うほど上手な子どもが一名いた。

2ページに登場する靴屋の店員に注目させ、Who’s this?と問うと、Dadと答えた子どもがいて、ORT絵本に馴染みの無い子どももいるとわかる。配慮しないといけない。子どもたちが5ページのDadの買い物袋にはnew shoesが入っていると答えたので、前のページのDadの様子を出現させると、old shoesが入っていると答が変わった。対面ならば、前のページにさっと戻って見せることができるが、オンラインなので、アニメーションで対応する。

関連のあるページで、trainers, footballはイギリス英語で、アメリカ英語ではsneakers, soccerと言うことを教えた。

5)絵本:画面共有を解除し、紙の絵本を見せて読んで聞かせる。途中で一緒に読もうとする子どもの声が入ったので、読まないで聞くように話した。I want you to listen to the story as a sequenceと言ったが、それは子どもにはわからないだろう。次回は読む前に、Now, we’re going to have a listening time. Just listen.と言って、モデレーターに子ども全員をミュートにしてもらうことで解決できるのではないかと思う。

6)ゲームWhat’s Missing? : 答える時は、何度も同じことを言わないで1回だけ言うように、と言った。モデレーターのAさんが「よし!」という感じでにこにこしていた。頼りになるモデレーターである。new trainers, old trainers, muddy trainersを復唱させ、What’s Missingをした。次にtrainers, boots, flip-flopsの3枚でおこなった。bootsとflip-flopsは、次に彩子先生が読むWhose Shoes?に登場するので、before-readingになる。

裏面に?を印刷する。

7)Whose Shoes: 先生が変わり、声が変わる。興味深い写真に量の多い英語の本文。子どもは集中して聞いていた。時々、発言する子どももいる。トウシューズの写真以降は、靴の写真を見て、どんな職業か考える。消防士はすぐわかった。Firemanと言っていた。サッカー選手はfootball man, construction workerはbuilderと言っていた。

絵本の後で、彩子先生が凪くんのbaby shoesと新しいスニーカーを見せた。実物を見せるとオンライン授業が現実とつながるので素晴らしい。

8)ここまでで40分弱。準備はしたけれど行うつもりのなかった「間違い探し」を行うことにした。子どもが英語本文をよく読むので、単語レベルでも読んでいるか確認するアクティビティである。

Chip wore the new boots.と見せた。「bootsではない。trainersだ。」と英語で答えるのは難しいけれど、子どもは当たり前のように「boots, trainers」と単語レベルで答えた。それでbootsにXをして、trainersと書いて見せるとYes!と言った。

同様にThe trainers got wet.を見せると「dirty, muddy」と答えた。Kipper washed the trainers.を見せた。

これは私のミスでChip washed the trainersとするべきだったのに、間違いを2箇所作ってしまった。まずはKipperではなく、Chipであることを確認。その後、「Chip don’t wore the trainers. Chip washed the trainers. 」と言う子どもがいた。didn’t (動詞原形)を知らないけれど、言いたいことがあるのでdon’t woreと言ってしまうことに感心した。こういうエラーは、のちに文法を学習して修正していくことができる。

9)Alphabet Chant: We learned Tt trainers. Bb boots. 彩子先生:mとnを見せて、Mm, muddy, Nn new. 

10)Good-bye Song: 授業の始めと終わりは必ず歌うことにしている。1年生から4年生が混在しているので、授業中は大きい子どもが発言が多く活躍する。歌になると小さい子どもがイキイキする。このGood-bye Songは、私はBearと一緒に歌う。ぬいぐるみを持って踊って歌う子どもが何人もいる。この歌を楽しみにしているのがわかる。続けよう。

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