【Teaching Children Online #39】2023年2月1日 オンライン授業

ウクライナの子どもたちのオンライン授業39回目を振り返ります。

Title: Music, Movement and Story

Date: January 31st, 10:00 Kiev Time

Description: we will read a picture book “The Mitten,” the Ukrainian folktale loved world-wide. Look, listen and enjoy the story. Then we will learn English for clothes.

このようにアナウンスしてありましたが、絵本を読み終わると既に40分経過していたので、tell the storyをおこない、Vocabularyは次週に延期しました。

「てぶくろ」The Mittenは、世界中で有名なウクライナの民話です。落し物の手袋に様々な森の動物が入っていきぎゅうぎゅう詰めになり最後にみんな飛び出します。

今回準備するうちにいろいろなバージョンを読みました。

TRESSELT & YAROSLAVA :少年が手袋(皮)を落とします。登場するのは、ウクライナの伝統装束を着たネズミ、カエル、フクロウ、ウサギ、キツネ、オオカミ、イノシシ、クマ、コオロギ。コオロギが手袋に触った瞬間手袋はバラバラになります。

エフゲニ・ラチョフ絵 & Susan Matsui英文:おじいさんが犬と散歩中に手袋(皮)を落とします。ウクライナの伝統装束を着た、ネズミ、カエル、ウサギ、キツネ、オオカミ、イノシシ、クマが、手袋の家に入ります。犬が手袋を取り戻しに行って吠えるので動物たちは逃げ出します。

Jan Brett:少年はお祖母さんが編んでくれた白いミトンを雪の上に落とします。リアルに描かれたモグラ、ウサギ、ハリネズミ、フクロウ、タヌキ、キツネ、クマ、ネズミがミトン(編物)に入り込みます。ネズミが入るとクマが大きなクシャミをして動物たちは飛び出します。少年が見つけたミトンは編み目が伸びて大きくなっていました。お祖母さんは不思議に思います。

Olha Tkachenko:老人が犬と散歩中にミトン(編物)を落とします。ネズミ、カエル、ウサギ、キツネ、オオカミ、イノシシ、クマが手袋に入ります。老人は落としたことに気づき、犬が取りに走ります。犬が吠えるので動物たちは逃げ出します。ウクライナ語と英語の二か国語版です。

このように動物にウクライナの伝統衣装を着せて擬人化したり、動物の描き方がリアルだったり、マンガ的だったり、1冊ごとに異なるのですが、人間が落とした手袋に森の動物が入り込んで暖をとるストーリーは変わりません。動物を数えたり、「入れてください」「どうぞ」の英語は復唱させたり、子どもたちの授業にぴったりです。

1月31日 The Mitten (エフゲニ・ラチョフ絵)

1. Greetings:冬休みが終わり学校が始まっている。参加人数は、モデレーター、先生、支援者、学生を入れて20人。ギャラリービューに全員が映る。名前がわかる子どもには、Hello, 〇〇!と声をかける。

2. Good morning song. Date.

3. Read : The Mitten (keynote):彩子先生に読んでもらった。事前に打ち合わせをして、keynoteの動作は私が作り、子どもに復唱させたい動物のセリフにハイライトをつけた。彩子先生は、Reading Togetherのお手本のように、絵に注目させて話し合い、Let me read the storyと本文を読んだ。その後で、動物のセリフを子どもに言わせた。まずは、”Setsuko sensei, can you be the mouse and read the mouse’s line?” “Sure! I’ll make this my home!” と先生二人でやってみせた。そのあと、手を挙げた子どもが読んだ。難しいと思われる英語を一生懸命に読むので感心する。お話が進むと、ただ読むだけでなく、声色をつける子どもがいる。演劇的手法の授業になった。最後に動物は何匹だったか、どんな動物だったか問うと、ちゃんと答えていた。彩子先生は、Excellent! Good memory!と褒めた。

4. Tell the story: a large mitten and beanie babies:ミトンの小と大を見せ、どうしてこんなに大きくなったかstoryを話します、と言う。用意できたBeanie Babiesのぬいぐるみは、ネズミ、ウサギ、フクロウ、キツネ、ムース、クマ、ハリネズミ。読み始めると、手を挙げた子どもが Ayako’s book has a frog.と言う。思ったことを「英語で」言うので感心する。ハリネズミが入って動物たちがクシャミをしてミトンから飛び出るエンディングにした。日本語では「ハクション」と教えた。ウクライナ語でなんと言うか問うと、「アプトフィー」というので大笑い。モデレーターも子どもたちも大笑いで、とても楽しいエンディングになった。

5. Vocabulary: 絵本BOOTS (keynote) boots, sweater, hat, scarf, coat, mittens→次週に持ち越し。

6. Good bye song

コメント (4)
  1. 小野 由紀子 より:

    節子先生

    読ませていただきました。確かに絵のタッチがそれぞれ異なり、それぞれが魅力的に描かれていて、素敵だなと感じました。異なる動物が一つのミトンにくるまって暖をとるなんて、こちらも心がホカホカです(*’▽’)

  2. 外山節子 より:

    ゆきこっち〜!コメントをありがとうございます。

    とても素敵な民話です。是非、ゆきこっちの生徒さんにも読んであげてくださいませ。ウクライナの民族衣装を着た擬人化された絵も素敵ですし、動物がそのまま描かれたバージョンも魅力的です。「てぶくろ」は日本語版も秀逸です。

    節子

  3. たにやまよりこ より:

    冬にぴったりの素敵な絵本!色々なバージョンがあるのですね。それぞれの絵が可愛くて趣があります。何年も前ですが、PENフォーラムでsilkさんと葉っぱちゃんがウクライナ版を発表されましたね。Follow-up ActivityとしてAct outをされた時、私も急遽手袋に入る動物の役をしたのを想い出しました。リモートではAct outはできませんが、手編みの手袋(あったかそう!)や可愛いぬいぐるみで子どもたちは大喜びですね。今小学校ではM科省配布の教材で動物が出てくる「お話」の単元です。こんなに良質な絵本がたくさんあるのに・・と思ってしまいます。

  4. 外山節子 より:

    よりたん、コメントをありがとうございます。

    そうなんです。葉っぱちゃんとシルクちゃんが発表で扱われた絵本はJan Brett作で、私も絵本としてはこれが秀逸だと思います。オンライン授業では、両親のスマホでzoom授業にアクセスしている子どももいる状況ですので、できるだけコンパクトに絵本を提示しないとなりませんので、ラチョフ作の絵本にしました。

    よりたんは毎週小学校に授業にいらっしゃっていますから、対面で素敵な絵本を読んであげてくださいませ。

    節子

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