【Teaching Children Online #48】2023年3月16日 オンライン授業

ウクライナの子どもたちのオンライン授業48回目を振り返ります。

Title: Music, Movement and Story

Date: March 14th, 10:00 Kyiv Time

Description: we will read a picture book “Who Am I?” You will see pictures that can be seen in two ways. Look, listen and figure out a hidden object. Then we will learn words that begin with Aa and words with Aa in the middle. 

本日の準備

この「Who Am I?」という絵本は、日本の絵本「くるりんぱ①だ~れ?」です。渋谷徹先生が以前PENフォーラムで発表された時スライドショーに作られたものを使わせていただきました。もともと日本語と英語の二か国語表記の優れた絵本で、ある動物の絵を180度回転させると、別の動物が見えるようになります。ウクライナのオンライン授業で、子どもたちの発話を促すのに適していると考えました。予想は大当たりで、子どもたちは最初から体を曲げて180度回転した絵を見ようとしたり夢中でした。

当日はzoomが繋がるのが遅れました。10分経過しても待機中なので、彩子先生からチームにメールが送信され、私の心配も募って、コーディネーターとモデレーターに「今日はキャンセルですか?みなさん無事ですか?」とメールを送りました。数秒後にzoom画面が出ました。インターネット接続がうまくできなかっただけだとわかりホッとしました。

繋がって見ると、いつも参加する子どもたちの個々のウィンドウの他に教室の様子のウィンドウがありました。小学校の教室のようで、20人くらいの子どもが着席しています。担任の先生がカメラに近づいてにこにこしてWe want to join your lesson.とのこと。3年生のクラスが参加したのです。驚きましたが、歓迎しました。

3月14日 くるりんぱ Who Am I? 

1. Greetings

2. Good morning song. Date.

3.  Song: Who am I? Who am I? You’re a rabbit. You’re a rabbit. Who am I? Who am I? You’re a Koala. (London Bridge) どんな絵本か心の準備をさせるために歌を教えた。

4. Read : Who Am I? ページごとの英文を読みたい人を募るとすぐに手を挙げて読みたがる子どもがいる。3年生のクラスが全員でコーラスリーディングをするので驚いた。チャットボックスにわかった答えを書き込んでいる子どもがいた。「elefan, swan, koowala, skwrel」と、発音通りにアルファベット書きになっていて、母語が表音文字なので、英語の読み書きが容易なのか。日本の子どもは妙なローマ字学習が英語の読み書きを妨害しているように思う。絵本が終わった時点で、3年生のクラスは退出した。学校の時間割のようだ。

5. Song: Who am I? Who am I? You’re a  horse. You’re a horse. Who am I? Who am I? You’re a penguin. (London Bridge) 絵本の復習として、歌った。

6. Phonics: Aa: ant, alligator, apple, ax, arrow, bat, cat, hat, mat, rat:彩子先生が上手に指導した。alligatorの絵でcrocodileと声が出たので、彩子先生の許可を得てちょっと時間をもらい、alligatorとcrocodileの違いについて教えた。難しい単語のaxやarrowを知っている子どもがいた。ratも知っていた。低学年の子どもたちの語彙力には毎回驚く。正解がわかった後の発音練習(例:b, b, bat)を彩子先生のモデルの通りに素直に行う。

9. Good bye song

優れた絵本の力を借りて楽しい授業ができましたが、いつもよりずっと疲れました。zoomが繋がるまで大いに心配したせいかしら。1クラス丸ごとの参加があっての授業を進めることに気を遣ったせいかしら。ギャラリービューに個々の子どもたちのウィンドウと、1つの教室のウィンドウが混在しているのを初めて見たのです。

翌朝起きて、自分の気持ちを整理することができました。今まで普通と思っていた個人参加の子どもたちは、その時間に学校に行けていないことがギャラリービューに現れていて、そのことにあらためて動揺したのだと思います。私のオンライン授業は現地の午前10時です。午前10時に自宅からオンライン授業に参加する子どもは、対面の授業に参加できていないということです。それは、避難先に住んでいるからなのか、自宅だけれど戦火で学校が無くなった地域なのか、推測することもできません。明るく賢く可愛いので、授業をすること自体が楽しくて、忘れそうになっていたこと、つまりこの子どもたちは戦時下の国にいるのだということをじわじわと実感したのでした。

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