古稀日記 2023年4月18日 【a lecture on peace】

敬和学園大学はキリスト教大学で、毎週金曜日にチャペルアッセンブリーアワーという講義があります。昨年彩子先生が「できることをする」とお話しされた時は、後日録画を見せていただきました。4月14日(金)は、学外の人も視聴できるzoom講演でした。英語で行われると予想していたのですが、リーパー先生は「3日前にアメリカから帰ってきて、まだ日本語の境地ではないのですが」とお断りになった上で日本語でお話しされました。リーパー先生は日本生まれ。宣教師だったお父様は、1954年の青函連絡船洞爺丸が沈没した際、日本人の子どもに自分の救命胴衣を着せ、ご自分は亡くなりました。このことを金山愛子学長の講師紹介で知りました。現在は広島在住でアメリカと行き来していらっしゃるリーパー先生のお話を聞くことができたのは敬和学園大学のおかげと感謝しています。古稀日記にリーパー先生のお話を書くことで、講演内容を復習したいと思います。膨大な資料とメッセージでしたから、私が書くのは、ほんの一部の要約です。

「第三次世界大戦を回避するために」

序論)戦争文化と平和文化がある。戦争文化は勝ち負けがあるが、平和文化は全員が勝つ。原爆は「この武器を使うと人間は終わりだから、もう戦争をしてはいけない、人類は愛の文明に生きなくてはいけない」と教えている。

気候変動は、人間の自然に対する影響で起きている。人間は地球をダメにしている。このまま何も変わらなければ2048年までに海が死ぬ。海が死ぬと酸素が作られないので我々は死ぬ。 

経済、政治、社会は、少数が喜び、大勢が苦しむ制度になっている。地球の人口の半分は一日5ドルで生活し、三分の一は水が手に入らず、40%は家にトイレが無い。1日2万人の子どもが飢死している。世界の食料生産は全人口を養うことができるのだから、食べ物が無いのではなく、愛がないのだ。死んでも良いアフリカ人、死んでも良いインド人。

今はアジアの時代。中国とアジアが強くなっている。ロシアはアメリカとヨーロッパを無視して中国を選んだ。アメリカ帝国が終わることを望んでいるが、パワーバランスが壊れるときがきた。今は第二次世界大戦の戦後ではなく、第三次世界大戦の戦前である。第三次世界大戦を起こさないためにどうすれば良いか。広島のメッセージは非暴力、戦争はいけない。平和が良い。平和文化はどういうものか?

1)Peace with others:他者との平和。ルールの無い競争はいけない。ルールが無いと憎しみが生まれる。ウクライナで今起きていること、アフリカで子どもが飢えていること、アメリカでも充分に食べていない子どもがいること、これらは戦争文化がもたらした。日本は危機感が薄い。大勢の貧困層が苦しんでいるアメリカが爆発することを恐れる。戦争・暴力を否定しないといけない。様々な宗教が狂ってきている。仏教は非暴力だった。アメリカに本当のキリスト教徒がいない。ウクライナの戦争を応援している。ウクライナとロシアのキリスト教信者が殺し合っている

2)Peace with Nature:自然との平和

二酸化炭素の増加、気候変動、ゴミ問題が、空気・水・土を汚している。海の一番の問題は、ナノサイズのプラスティックを食べたプランクトンを魚が食べるが栄養にならない。砂漠を改良して農業をする試みは、土壌を破壊して変えているのだ。多くの動物が絶滅の危機にある。人間が農業を始める前の地球には多くの動物がいたので、縄文時代の生活ができた。現在は地球上の動物の90%は家畜である。魚も減っている。我々の生き方はダメ。全ての人がアメリカ的生活をしようと思うと地球が5.3個必要である。全ての人が日本的をしようとすると、地球が2.1個必要である。我々は持続可能ではない。

3)Peace with Self:自己との平和

愛する人々に注意を払う。愛のあるコミュニティーを強化する。何よりもまず愛が優先される。力は愛によって動かす。力は、力の無い者のために使う。それが平和文化。戦争文化は家族の中で始まるので、まずは家族内を平和にする。

結論)Make Your Own Decisions:自分で決断する

自分で決める。自分で考えて決める。だれかの助言で決めない。自分でできることを決める。物事を決める力を養う。自分が喜ぶ、相手が喜ぶ、地球が喜ぶ。 

長崎に原爆を運んだ兵隊は、一人のユダヤ人を除き、キリスト教者だった。原子爆弾は、神父の祝福を受けて搭載された。当日天気が悪く、雲が厚く投下ができそうになかった。雲の切れ間から見えたところに投下。それは長崎市ではなく、浦上のカトリックコミュニティで、浦上天主堂から500メートルだった。長崎の原爆は宗教の競争をやめないといけないと教えている。

地球を守るためには2つ必要である。1つは独立運動。自給自足を目指す。大都市には三日分の食料備蓄しか無い。新潟には農業の可能性がある。国に頼らず、独立して、家族、町、新潟市、新潟県を養うことができる。もう1つは暴力拒否。戦争に参加しない。ゴルバチョフはチェルノビリ事故の4年後の1990年に広島でスピーチをした。戦争をしてはいけないと。しかし、いま日本に原子力発電所が54基ある。

最後に)私は4月から10月はアメリカで農業をする。コミュニティーを作る。お金が要らない生活をしたい。収入がなければ納税しなくてよい。新潟は恵まれている。新潟の地産地消を目指してください。過激な話でした。反論はありますか?素直に信じてくれますか?時間になりました。これで終わりましょう。

コメント (4)
  1. えの字 より:

    この要約してくださったメッセージとても感銘を受けました。若い世代がこれから歩んでゆく道はイバラかもしれないですが、敬和大で育った若い力は新潟プライドを持って果敢に生きていって欲しいと願います。

  2. 外山節子 より:

    えの字〜!コメントをありがとうございます。

    リーパー先生のお話は、オンラインで伺ってもこれだけの力強いメッセージでしたので、その場でライブでリーパー先生の表情やお話の仕方を目にしながら伺った学生たちは強い感銘を受けたと思います。きっと、「果敢に生きて」いってくれることでしょう。

  3. 外山節子 より:

    えの字〜!追記です。敬和学園大学のHPに学長ブログがあります。新学長愛子先生の折々のメッセージを読むことができます。是非ご覧くださいませ。私は新学長応援隊三条支部(^ ^)としてフォローしておりまする。

    1. えの字 より:

      承知いたしました!

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