古稀日記 2024年4月9日 【Piece for Illia】

NHKスペシャルで坂本龍一さんの最後の日々をドキュメンタリーとして放送しました。偶然見たのでした。亡くなってもう1年が過ぎたのですね。あのような天才が亡くなると「巨星落つ」という言葉の意味がわかります。坂本龍一さんが亡くなって様々なドキュメンタリーが放送されました。録画したのですが、見るのが辛くて時々少しずつ見ています。

坂本龍一さんは、ロシタのウクライナ侵攻を深く悲しんでいました。「個人でできることはない。音楽しかないのか。」などの言葉を日記に残しています。

ウクライナのバイオリニスト、イリア・ボンダレンコさんのために平和を祈念する曲を書き、この曲はボンダレンコさんの独奏も、世界中の音楽家がオンラインで合奏したことも広く知られています。

ドキュメンタリーでは、爆撃で壊滅状態のがれきの中でボンダレンコさんが演奏する映像の一部が放送されました。発表された当時は辛くて全部を見ることができなかったのですが、今回はYouTubeで全体を見ました。

Ryuichi Sakamoto and Illia Bondarenko – Piece for Illia

と検索するとボンダレンコさんのソロ演奏が見られます。

さめざめと泣いているようなメロディーですが、絶望の涙ではなく、亡くなった人と国土を悼む涙に思えます。

週明けにウクライナNGOのコーディネーターさんとメールのやり取りをしたので、メールの末尾にPiece for Illiaを聴きながらウクライナの平和を祈念しています、と書き添えました。

驚くべき返信がありました。「この場所を知っています。ある市の学校の跡です。私の恋人はこの地域出身で、映像の奥に見える青い屋根のビルに勤務していたのですが、爆撃の数分前にお茶を飲むためにビルの裏手に移動したので、助かりました。今は軍務に就いています。私自身この場所を訪れたことがあります。最後に行ったのは1ヶ月前です。恐ろしい場所です。この学校が再建されることを願っています。」

NHKスペシャルは再放送があります。「Last Days 坂本龍一 最期の日々」4月11日(木)午前0:35~午前1:35

千葉敦子というジャーナリストがいました。著書は力強いメッセージに満ちていました。1987年逝去。坂本龍一さんのドキュメンタリーを見て、千葉敦子さんの「よく死ぬことは、よく生きることだ」という著書を思い出しました。

コメント (4)
  1. えの字 より:

    教授の抗がん剤治療の様子が夫と重なり辛くて番組の画像を追っていくのが精一杯だったのですが、再度NHKオンデマンドで拝見しました。告知を受けてからも日記を残し俯瞰してご自身を語るエネルギー、そして理不尽な戦争反対、原発再稼働や森林伐採反対にも声を上げてくださり、東北ユースオーケストラの演奏会を見届け逝かれたこと、映像を通し最後まで力振り絞り強いメッセージを残してくださいました。千葉敦子さんの本も大学生の頃、読みました。バイタリティのある方で憧れでした。ニューヨークでジャーナリストとしてご活躍されていましたね。これからボンダレンコさんの演奏お聴きしたいと思います。

  2. 外山節子 より:

    えの字〜!コメントをありがとうございます。

    ウクライナのコーディネーターさんは、Piece for Illiaのメロディーには日本のモチーフも、ウクライナ国家の響きも感じられるとメールをくださいました。この音楽は、教授の遺品ですね。せの字

  3. えの字 より:

    戦争に対する歎き、苦しみ、悲しみ、憎しみ、それらを超える魂のメッセージを音にのせてバイオリンの素晴らしい演奏でした!!

  4. 外山節子 より:

    えの字〜!

    バイオリンの音色は、ひとの声ですよね。イリア・ボンデレンコさんと、世界中の音楽家がオンラインで同時に演奏する映像もあります。もし、まだご覧になっていなかったら、検索して、視聴してくださいませね。

    今思い出したのですが、Red Violinという20年くらい前の映画があります。English Timeの編集会議でニューヨークに行っていた時に、編集者に誘われて見ました。あるバイオリンが何百年もの間に複数の演奏家の手を経るのです。バイオリンには、特別の力があるように感じます。

    せの字

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