古稀日記 2025年11月23日 【Jun’s Diary】

Oxford Reading Tree (ORT) Green Sparks Seriesが出版されました。イギリスでは既に発売が始まり、日本でもそろそろ書店に並ぶでしょう。

Green Sparks Seriesは国連の持続可能な開発目標『Sustainable Development Goals: SDGs』がテーマの教材絵本です。UKの就学前と1年生(4~6歳)対象のレベル1~6、fictionとnon-fictionを混ぜて全42冊です。

このORTを1冊書きませんか?と打診のメールがあったのは、2024年2月のことでした。

We are now looking for authors for a new ORT strand of readers. As you were so brilliant when working on Traditional Tales, I wondered if you would be interested in writing for this series?(ORTの新しいシリーズの執筆者を求めています。あなたはTraditional Tales執筆の仕事ぶりが素晴らしかったので、この新シリーズの執筆も考えてもらえないかしらと連絡しています。)

こんなオファーがきたら引き受けないとなりません。すぐ頭に浮かんだのは、ニュースで見た海岸のゴミを拾うイベントでした。ゴミ問題・リサイクルをテーマにしようと思いました。

私はnon-fictionは向いていないので、小学校低学年の子どもがリサイクルの大切さに気づくfictionを書くことにしました。子どもの絵日記のようにすることで、24ページの絵本に数ヶ月にわたる季節の変化も入れられます。Fictionなので、名前を含めキャラクターの設定は私の自由です。ワクワク!

何より先に、タイトルを『Jun’s Diary』に決めました。私の3人の孫の名前は凪(Nagi)、諒(Ryo)、隼(Jun)です。英語教材の絵本なので、発音しやすいJunにしました。Junの担任の先生はMiss Satoです。2音節でわかりやすい名字です。

Junのキャラクターデザインは孫の凪です。ほぼ年中半袖・半ズボンの凪の写真を参考写真(resource photos)に加えました。そして、諒が加茂の鯉のぼりを一緒に見た写真を、子どもの日のページのイメージにしました。これで、3人の孫を絵本に登場させることができます。

彩子先生の息子の凪くんも絵本に入れたいと思いました。凪くんは、毎年梅を収穫して梅シロップを作り、そのジュース売りをします。そのエピソードを絵本に入れるために、彩子先生に写真を提供してもらいました。Junの仲良しの少女の名前をAyakoにしました。

Junのお父さんのキャラクターは凪父です。小学校の教室の様子は、ぴろこ先生に何枚も写真を提供してもらいました。

こうして、私の大切な人たちを絵本に登場させることができました。古稀プラス女子としてはラッキーこの上ない仕事です。

OUPが設定している様々な条件の中で、3ヶ月かけてvisualとmanuscriptを送り出しました。その後も1年近く頻繁にメールのやり取りが続きました。イラストレーターによる絵を段階ごとにチェック、様々な国のproof readersのフィードバックを英文とイラストに反映させる、日本語名の発音を確認するため録音して送る、などなど。

2025年11月、シリーズ全冊が出版になり、その中の1冊を上梓した幸せを味わっています。

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