毎朝ワールドニュースの録画を見ます。昨日朝はエリザベス女王逝去のニュース。キャスターの表情が沈痛そのものでした。イギリス王室にはあまり関心が無かったのですが、トラス首相任命のニュースでセレブカジュアルなスカートとカーディガンという装いで、しっかり立っておられたのを見たばかりでしたから、驚きました。最後の公務の2日後にろうそくの灯が消えるように亡くなったわけです。不謹慎を承知でカッコいいと思います。Nobless oblige(身分の高い者は果たさなくてはならない社会的責任と義務がある)を生きて示したのですから、日の出る国の政治家たちに見習ってもらいたい。
様々なニュースと特別番組を見ていると、キーワードはduty(義務)ですね。この二日間、各国の首脳が追悼を述べ、dutyに言及していました。いくつか心に残った追悼を記しておこうと思います。トラス首相のイギリス英語、トルード首相のカナダ英語、アーダーン首相のニュージーランド英語を聞いた後にバイデン大統領の英語を聞くと、英語は国によってすご~く異なることがわかります。
トラス首相:Queen Elizabeth II was a rock on which modern Britain was built. (女王は、近代英国の礎でした。)
アーダーン首相:This is a time for deep sadness. Young or old, there is no doubt that a chapter is closing. (深い悲しみの時です。年齢に関係なく、私たちの人生のある1章が終わろうとしています。)
トルード首相:She was one of my favorite people and I miss her so. (女王が大好きでした。もう会えないのが悲しくてたまりません。)正式な追悼文の最後にライブで付け加えられた言葉のようです。
バイデン大統領:She was an incredibly gracious and decent woman. (女王は信じられないほど優雅で品格のある女性でした。)女王をdecentと表現するとは、おお、アメリカ人!と思いました。「国葬?まだ日程は決まってないけど、行くよ。」とおっしゃっていました。Way to go, Jimmy!
そして、チャールズ新国王の追悼の最後が May flights of angles sing thee to thy rest.と、いきなりシェークスピア的な言葉だったので、調べたらハムレットでした。ハムレットが死に、ホレイショー がなきがらにかける言葉です。「天使たちが飛んできて、あなたの休息に歌いかけますように」という意味で、引用されることが多いのだそうです。1つお利口になりました。
せの字~!
各国首脳のスピーチ解説ありがとうございます❤「礎」→rockなのだ~~とあらためて驚いたり、チャールズ新国王のtheeやthyの単語が出てきた時に大学時代のシェイクスピア演習を思い出していた所です!『ハムレット』からの引用だったとは…‼知ることが出来て感激です(*^▽^*)
それにしても「国葬」の意味や意義がより浮き彫りにされました。国民に対する「義務」と「奉仕」を続けて来られたエリザベス女王。我が国の政治家の情けない事といったら⤵
えの字〜!コメントをありがとうございます。a rock on which *** was builtということは土台石ですから「礎」というわけです。
Operation London Bridgeというのをご存知ですか?女王が亡くなったら、その時点から国葬までの綿密な計画で、何十年も前からできていて、毎年詳細を更新していたそうです。女王が亡くなったらLondon Bridge is down.と暗号が出され、全員が動き出したのです。
千葉敦子さんの著書に「よく死ぬことは、よく生きることだ」があります。エリザベス女王は、その体現のように思います。