ウクライナの子どもたちのオンライン授業55回目を振り返ります。
Title: Music, Movement and Story
Date: April 25th, 10:00 Kyiv Time
Description: We will read “Where Is the Green Sheep?” If you were a green sheep , where would you hide? Look, listen and enjoy various sheep in various places. We will draw our own sheep so bring some paper and color pencils. Then we will learn words that begin with “o” and words with “o” in the middle.
ウクライナのNGO(2016年設立)Smart Osvitaはウクライナの教育改革・発展を支援してきました。昨年侵略が始まると、戦争で機会を奪われる子どもの教育支援、困難な状況の先生の支援プロジェクトを始めました。海外のボランティアのオンライン授業は、その多くのプロジェクトの1つです。2023年3月の時点で、121カ国のボランティアが715回授業を提供し、のべ3万人の子どもが参加したと報告しています。
この内、50回を私と信越チームが提供したことになります。この50回で様々な子どもと出会いました。ギャラリービューのウィンドウの様子から、戦争が長引いて子どもたちが置かれている状況に格差が生じているように感じます。オンライン授業に参加しなくなった子どもは対面の学校生活に戻ったか、または、政府が提供するオンライン授業を受けているのでしょう。長期間欠かさず参加する子どもは、オンライン授業以外の教育機会があるのでしょうか?明らかに避難先であることがわかる子どももいます。
昨日は、2~3歳の子どもと若いお母さんの参加もありました。Eency Weency Spiderの手遊びを楽しんでいました。前週に見学に入られたオーストラリアのS先生が再度参加されました。授業後にも少しお話ししたところ「準備を進めています。」とのこと。「子どもに呼びかけて当てるのは難しそうですね。」と言われたので、「モデレーターに手伝ってもらえます。時には、モデレーターさんにウクライナ語で子どもに説明してもらうことも有用です。」とお話ししました。モデレーターのAさんが笑顔でthumb upしました。
授業の途中でカメラをオンにしないで参加している子どもが発言し、その声が明らかに声変わりしたティーンエイジャーの声だったので驚きました。私の授業は6~10歳対象とアナウンスされているはずなのに、Who wants to read this page for me? に呼応して、簡単な英語を読もうとする大きな子ども。いったいどういう経緯で、このオンライン授業に入ってきたのだろうか、他に教育を受けているのだろうか、と様々なことを考えました。
全体として、とても楽しく、計画した内容がうまく行ったのですが、終わってから数分すると「戦争でなければこの子どもたちはオンライン授業に頼ることも無いのに」と悲しみがこみ上げてきて泣きそうでした。しかし、ここで泣くと、夕ご飯を作れないので、涙を飲み込みました。
4月25日 Where Is the Green Sheep?
1. Greetings
2. Good morning song. Date. Chameleon. 前週使った透明カメレオンを見せて、私の服、ベアのシャツ、ベアの後頭部に乗せてWhat color is the chameleon?と問い、答えさせた。これは、ひろこ先生のフィードバックを生かした。一回ずつ完結の授業だけれど、継続している子どものために、前週のことを少し復習するのは良い。
3. Song: Eency Weecy Spider. 授業の最初に短い歌と手遊びをすることでwarm-upになる。手順をゆっくり見せた。5月も歌うと告げた。手振りの説明の英語はなかなか難しいので、あらかじめ練習しておいた。
4. Read : Where Is the Green Sheep?
Pre-teach “Where is the green sheep? Here is the blue sheep.” この絵本のtext(本文)は、ほぼこの2つのセンテンスである。これまでの観察から、できる子どもはスラスラ読むが、まだよく読めない子どもはwhere/hereのようなsight wordsでつまづくので、センテンスを印刷して、単語を指差して練習した。絵本は、どのページもまずは子どもに読ませた。文字が小さいページでは、拡大して見せた。最後の見開きの様々なひつじの場面では、1つずつ丸を出現させて注目させ、What is this sheep? と問い、子どもは思ったことを言った。ウクライナの子どもたちのspeaking はとても優れていて、This sheep is riding a bicycle.のようにセンテンスで話すので感心する。
5. Draw your own sheep. Say, “Here is the ( ) sheep.” 彩子先生と私が描いたひつじを見せた。彩子先生のwet sheepとdry sheepの絵が好評で、これを理解して面白いと思う小学生にまたまた感心する。私は顔をハート型に描いた羊を見せて、Here is the heart sheep.と言って聞かせた。本日初めて参加の1年生らしい子どもが喜んで両手でハートを作って見せてくれた。みんなオンライン授業に慣れている。
6. Phonics: Oo: octopus, onion, orange, ostrich, ox, box, fox, dot, hot, pot :この10個の単語の後半は難しいかも、と少々心配だったが、単語そのものは子どもが知っているものばかりなので、彩子先生に「なんとか教えてください」とメールした。彩子先生は「なんとか」どころかとても上手に指導して、子どもたちはどんどん発言していた。
7. Good bye song