【Teaching Children Online #50】2023年3月30日 オンライン授業

ウクライナの子どもたちのオンライン授業50回目を振り返ります。

Title: Music, Movement and Story

Date: March 28th, 10:00 Kyiv Time

Description: We will read a fun picture book about numbers, “What Comes in 2’s, 3’s, & 4’s?”. Look, listen and find various things in our daily life come in certain numbers. Then we will think of words that start with designated letters and sounds. 

ウクライナのNGOの呼びかけに応えてボランティアティーチャーとして登録し、2022年3月22日に初めてオンライン授業をしました。それから1年経ちました。できることをしよう!という気持ちに突き動かされて始めたボランティアで、様々なことを経験しました。このオンライン授業で最も難しいことは、zoomが繋がるまで、どんな子どもが何人いるかわからないことです。避難先から親のスマホで参加する子どももいますが、自宅で親のパソコンとヘッドフォンで参加する子どももいます。継続して参加する子どももいますが、時々参加する子どももいます。わかっているのは、アナウンスしてある6~10歳という年齢幅だけです。

昨年9月に参加する子どもの顔ぶれが入れ替わりました。9月以降毎回参加している子どもが1人います。それ以外に秋冬の間に頻繁に参加しているので顔を見れば名前がわかる子どもが増えました。しかし、毎回初参加の子どもがいます。殆どの子どもがオンライン授業に慣れていて、最初は遠慮がちだけれど、答えたい・話したい時は手を挙げて(実際に手を挙げたり、挙手のスタンプで意思表示をする)私がGo ahead.と言うとミュートを外して話します。

時々、このルールを守らない子どもが参加します。常にミュートを外した状態で、思ったことをずっとしゃべり続けます。3月29日もそういう子どもが一人いました。6歳~10歳の子どもがギャラリービューに並んでいると、体格や表情で年齢・学年がわかります。今まで出会った数人の「しゃべり場」の子どもはまだ小さい1年生でした。幼いのに、英語を話す力も意欲も大きい子に劣らないことに驚きます。

今日初参加のAちゃんはミュートを外したままで話し続けました。Could you wait? Please focus on the picture book. You spoke many times so I will have other students. You can speak when you’re invited. You cannot interrupt. This is a class. のように、何度も制止しました。しかし、一旦黙っても、またI want to have a go. Can I say something? のように上手な英語で入ってきます。大きい子どもの真似をして絵を描き Look at my picture.と、どうしても自分に注意を向けたがります。授業最後のフォニックスのアクティビティは彩子先生が上手に子どもたちの発言を引き出しているのに、Aちゃんだけが Look at MY picture!と言い続けるので、co-hostの機能を使ってAちゃんをミュートにしました。50回授業をしてきて初めての実力行使でした。彩子先生の指導と子どもたちの集中を邪魔させるわけにはいきません。

今後は、初参加の子どもがいたら、授業参加のルールを最初に話して聞かせようと思います。今回はAちゃんへの対応を、大きい子どもたちが辛抱強く見守ってくれたことに感銘を受けました。1年間、または2年間対面の授業を経験してからオンラインに移行した子どもたちです。オンラインのスキルもあるし、ルールも守ります。

Aちゃん、そしてこれまでにAちゃん同様に行動した小さい子どもたちは、戦争が始まって対面の授業経験が少ないか、全く無いのかしらと思い当たりました。1年生は担任の先生が指導するクラスに所属し、クラスの1人として授業を受けて社会性が養われます。しかし、この1年間の教育の大部分をオンラインで受けてきたとしたら、画面の中の先生と自分だけの関係しか築くことができないでしょう。とても希薄な関係性です。戦争はウクライナの子どもたちから教育の機会を奪っています。オンラインで少しでも学習を補填したとしても、対面でなければ達成できない精神の発達を代替することはできないのです。早く戦争が終わり通常の対面教育が復活しなければ、2022年3月以降に学齢に達した子どもたちの平均発達は保証されない。暗然とします。

3月28日 What Comes in 2’s, 3’s, & 4’s? 

1. Greetings

2. Good morning song. Date.

3. What’s in common? 2, 3, 4 things: twins, bicycle, eyes, triangle, traffic lights, tricycle, table, square, a cat:絵カードを3枚見せて、共通の数字を考えさせる。

4. Read: What Comes in 2’s, 3’s, & 4’s?:There is/areを読むのは難易度が高いことがわかった。いつか補足しよう。ウクライナ語が表音文字なので、子どもたちはフォニックスで読める単語はよく読むが、sight wordsは別に教える必要がある。

5. Song : A Bird Has Wings(時間が足りずカット)

6. Phonics: things we saw in the book: cat, car, fork, fall, pillow, pizza, wagon, wing, window, winter(時間が足りず最初の6つだけ行った)

7. Good bye song

コメント (2)
  1. ともっち より:

    お久しぶりです!

    この絵本、初めてみました!授業で使ってみたいです。
    帰宅したら、Amazonで探そうと思います!

    1. 外山節子 より:

      ともっち〜!コメントをありがとうございます。イラストがリアルとコミックの中間みたいな感じで、とても親しみやすく、子どもたちは夢中になっていました。適切な英語量です。自然な英語です。Birds have 2 wings. And so do airplanes.のように、日本では高校で教える文型が、イラストです〜っと理解できます。絵本を読んだ後のフォニックスの絵カードをお送りしますね。

      節子

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