エリック・カールさんはご自分の絵本を books to play and toys to readだと言っていました。楽しくなければ子どもは学びません。「学べ」と言われると脳も目も耳も拒否しますが、「遊べ」と言われると何かを学ぶものです。出典は忘れたのですが、「Learning occurs when an emotional transaction takes place.」という一文は私が授業案を作成するときのベースになっています。
From Head to Toeは、動物と子どもの対話です。
見開きごとに、I am a (penguin) and I (turn my head). Can you do it? と動物が問いかけ、子どもが I can do it!と答えます。
動物の名前、動作がたくさん出てきます。そして、見開きごとにCan you do it? I can do it!が繰り返されます。
この絵本は、子どもに動作をさせながら一緒に読んで楽しむことをおすすめします。子どもは、描かれている子どもと同じ動作をするでしょう。エリック・カールさんの絵にはひとを動かす力があります。読み終わったら、「What’s your favorite animal? 好きな動物は?」と問いかけましょう。子どもが言う動物のページを開いて見せ、英語を読みます。子どもに「I can do it!」と言いながら動作をさせます。全ての動物のページを楽しみます。3回目は、2回目と同様にしますが、絵本のページを見せないで試してみましょう。子どもが「I can do it!」と言って動作をしたら、絵本のページを見せます。(答え合わせですね)たぶん、全部正解します。
福岡のよりたん先生は、この絵本からヒントを得て動物が思いがけない動作をする写真を集めてパワーポイントを作成しました。「動物クイズ:True or False」です。象が絵を描いたり、サッカーをしたり、ヤギが木に登ったり。子どもは夢中になります。パワーポイントを見ている間は先生も子どもも英語を話します。パワーポイントとスクリプトをダウンロードして活用してください。
よりたん先生とは、もう20年くらいのお付き合いです。とても力があるので出版社主催のセミナーを依頼されたり、教育委員会で研修講師をしたこともあります。小学校での英語講師をずっと続けていて、しょっちゅうアイディア交換をしています。すごくしっかりしているのに、ときどき「天然」です。初めてPENの会に参加するので新潟にいらして、飛行機から見えた佐渡をロシアと勘違いしたエピソードが有名(!)です。パワーポイントとスクリプトを快く提供してくださいました。
ありがとう、よりたん!