【BOOKS : Beehive/Buzz American】2023年11月17日

Beehiveシリーズのアメリカ英語版が出版になりましたが、日本では同等の内容のBuzzシリーズを「推し」て行くようです。BeehiveとBuzzはStudent Bookは同じですが、Beehiveは授業時数が多い国、Buzzは授業時数が少ない国にTeacher’s Resourcesが準備されています。

Beehive/Buzzは、Starter + 1 ~ 6レベルのコースブックです。執筆チームに加わりませんかという打診は2019年8月にOUP NYからのメールでした。

I’m a Managing Editor at Oxford University Press, based in the New York office. I’m working closely with my colleagues in the Oxford office on a brand new international primary ELT course, and I wanted to reach out to you today to gauge your interest in collaborating with us on one or more elements of this course.

遠回しで初対面（初メール）の相手の関心を引き、相手からどのような返信が来ても対応できるように練られた英語です。Starterレベルの著者になりませんか、とあるので、I’m interested.と返信をすると、頻繁なメールのやり取りが始まりました。同じテキストブックのhighとlowの2バージョンを、世界の様々な地域の英語教育の状況に合わせて提供するという構想に驚きましたが、Starterの執筆ボリュームはメインレベルに比べて少ないので、「やってみよっかな」と思いました。

実際には、執筆が先行しているレベル1に合わせてシラバスを書くところから仕事が始まりましたし、著者として契約を結ぶ前に1ユニットを試作して提出するという実力テストのような仕事もありました。そして、2020年3月にコロナが発生し、OUPも全員が自宅からリモートで働くことになりました。そこから1年間、編集者と毎日メールで相談し、執筆スケジュールはfirst draft, second draft, third draftまで一日刻み・週刻みでした。大変な日々でしたが、コロナで「おこもり」していたので、執筆に集中しました。Student Bookが校了して、「Workbookも書きませんか？」とオファーされ、よっしゃ！と引き受けました。

Beehive/Buzzで私が一番気に入っているのは、キャラクター設定です。English Timeシリーズでは、CaucasianのAnnieとアジア系のTedの二人でしたが、Beehive/Buzzには六人で、Caucasianは一人だけです。五人は、アジア、アフリカ、ラテンアメリカにルーツを持っています。キャラクター設定も綿密で、この子どもたちが登場するアクティビティを書くために参考にしました。

Starterは、8 Unitsです。Units 1 ~ 4には子どもが読む英語を印字していません。インプットは全て音声です。Units 5 ~ 8では、子どもが読む単語を印字しています。ただし、フォニックスのページでは、Unit 1から文字と単語を読む練習をします。

1つのユニットを6回の授業で教える設定です。

Lesson 1 Words: 1ページの絵の中に単語を6つ入れます。Team Up!というグループワークを提唱します。

Lesson 2 Grammar: Wordsで学習した単語を入れ替え練習します。Team Up!

Lesson 3 Words: 学習した単語を復習します。

Lesson 4 Numbers: ユニット8までに、1～20の数字と数を学習します。

Lesson 5 Story: 学習した単語とGrammarを使った6コマのストーリーを楽しみます。Team Up!

Lesson 6 Phonics: アルファベット3文字と音を学習します。

どのページもアクティビティを2つか3つ入れるのですが、全体を通して、アクティビティのタイプが偏らないようにするため、うんうん唸って考えました。私にできることを全てしました。

Beehive/Buzzは、CDがありません。表紙のQRコードを読み取ると、音声とビデオを自由に見ることができます。先生用のサポートは、表紙の裏にあり、スクラッチしてアクセスコードを入手します。

各ユニットのGrammar SongとStoryは音源だけでなくアニメーションになっています。そのビデオが素晴らしいので、たくさんの子どもと（先生にも）見てもらいたいと願っています。